JKB女子RCクラブが魅せた節目のステージ!
ミニッツカップ ファイナルの熱戦
今回のミニッツカップ ファイナルで大注目のクラスとなったのは、JKB女子RCクラブのメンバーが参戦する「JSCC JKBクラス」。静岡ホビーショーでの発足から、幕張メッセで開催された全日本模型ホビーショーでのエキシビジョンレースまで、ファイナルへの参戦に向けて練習を重ねた彼女たち節目のステージ。JKB女子RCクラブの活動が実を結んだようで、9名の女性ドライバーの参加もあって、操縦台は今まで以上に華やかな雰囲気に包まれた。塚本奈々美部長を筆頭に萩原紀子、ユイカ、谷川万純、今橋彩佳、武村奈々花が参戦した「JSCC JKBクラス」の熱く、盛り上がった1日をご報告です。
ミニッツカップ グランドファイナルは、今年で11回目を迎えた一大イベント。北海道から九州までミニッツを愛する腕利きが集い、各クラスで真剣勝負が繰り広げられた。
レースは、日産グローバル本社ギャラリーの特設コースを舞台に、F1やスーパーGTと同等のルールをもって進行する。レギュレーションに沿った車検に加えて、練習走行から予選、決勝といった流れは、実際にレースに参加する感覚だ。メンバー面々が持ち込んだマシンは、レギュレーションに合わせてセッティングはばっちりの様子? 走り込みを重ねつつ自分好みのマシンに仕上げてきたようだ。彼女たちが挑戦した「JSCC JKBクラス」を部長の塚本奈々美さんとともに振り返ります。
ガレージ・ヒロさんが参戦を記念して光沢あふれるペイントを施したスペシャルボディをプレゼント。あれれっ! 少しボディに違和感がありますが…何かトラブルがありました?
部長が解説! メンバーが過ごしたミニッツカップの1日
9:00 受け付け
「指定された時間内に受け付けを済ませます。スタッフに申告しないと、参戦できないので注意ですね。ICタグの登録と読み込みチェック、ボディの違反がないかを確認します。この後、練習走行と予選の組み合わせが専用のボードで発表されるので、自分で確認します」
10:40 練習走行スタート
「JCSSクラスは、使用するバッテリーは運営サイドから支給されます。まずはタイムよりコースに慣れることが必要です。初めて走るサーキットなので、コーナーやストレートのクセを掴みつつ、走行後はマシンの微調整ですね。メンバーのみんなは苦戦しているみたい」
11:00 予選第1ヒート
「本番の予選アタックは緊張します…手が震えてしまうメンバーもいるほど(笑)。この大会は、トップタイムではなく周回走行で順位が決まりますので、最初はマイペースで。走行した直後のラウンドは、転倒したマシンを直すためのマーシャルとしてコースサイドに」
11:30 予選第2ヒート
「この予選で決勝グリッドが決まります。予選第1ヒートで手応えを掴んだ方は、全開アタックですね。気合いを入れて挑みましたが結果は…走り込み不足で参加した少年たちにも負けてしまいました。メンバーのほとんどがEメインの決勝レースという顛末でした」
13:10 決勝ラウンド Eメイン
「決勝ラウンドは、予選に順に6人ずつの枠組みでレースを行います。今回はEからAメインまでのレースで勝者が決まります。各レースで1位の方は勝ち上がりとなって、上位のラウンドに出走できる仕組みです。当然、勝ち上がりを狙いましたが残念ながら力及ばず…」
15:50 決勝ラウンド Aメイン
「アヤカ、ナナカ、マスミと全滅…。見事、Cメインに残ったノリコも結果的に惨敗…と、今年はコースサイドで観戦でした。途中、女性ドライバーが操縦台を独占する嬉しいレースも…。Aメインでは藤浦さん、柳澤さん…ガールズパワーの頑張りもありました」
17:00 表彰式
「予選でトップタイムを記録した小泉君は、見事な走りで「JSCC JKBクラス」初代チャンプに輝きました。女性ドライバーの藤浦さんが2位をゲットして、表彰されたことは嬉しく思います。来年は、この悔しさをバネに実車同様にトレーニングを重ねて挑みたいですね」
「JSCC JKBクラス」を制した小泉君は、バギークラスに出場したお父さんとWウィンを達成。チェッカー後、コースサイドで応援していたお父さんが目を潤ませる微笑ましいシーンも
JKB女子RCクラブでトップの成績を残したノリコには、リーダーの石川さんから特別賞が贈られるサプライズが。プレゼントを手にしたノリコは歓喜の表情を浮かべていた
大雪のトラブルをものともせず、全スケジュールが無事に終了した第11回ミニッツカップ ファイナル。参加者はもちろん、JKB女子RCクラブの頑張りに魅せられ、かつてない盛り上がりで大会は大成功。とはいえ負けず嫌いがそろうメンバーは、早くも次のステップに向け動き出したよう。発足から目標に掲げていた念願のミニッツカップの参戦を終えたなか、JKB女子RCクラブのメンバーは次の言葉を残してくれた。
武村奈々花
「大会に備えて自分なりに練習してきましたが、路面に戸惑い対応できなかったのが残念です。大勢の方と走れて楽しめしましたが、全国大会だったこともあり、上手な方がたくさんいるんだ…と、びっくりしました。私も、もっと練習してうまくなりたい…JKBの上位になることを、次の目標に頑張りたいと思います。それと、私(12歳)より小さな子が頑張っているのを観て、すごく刺激になりました。今後、ジュニアクラスを開催してもらって、そちらでもいい成績が残せたらいいですね。今年はカートで全国大会を目指しますが、ミニッツも同様に頑張りたいですね」
谷川万純
「しっかりと練習を重ねたんですがプレッシャーに負けたのか、今回、残念ながら勝ち上がることはできず、悔しい思いで終わってしまいました。しかし、ファイナル出場という貴重な経験させていただき、悔しさもありますが逆に楽しさもあり、もっともっと上を目指して頑張りたいと思いました。ぜひ早々に次の大会を開催していただき、次こそは表彰台を目指しま〜す。それとファイナルの熱気には感激ですね。こうしたイベントでは、ぜひJKBレーシングヴィーナスとして、ダンスパフォーマンスで会場をさらに盛り上げることができたら嬉しいですね」
今橋彩佳
「結果だけを見ると非常に悔いが残ります。前大会でJKB女子RCクラブの初代チャンピオンになり、今大会でV2はもちろん「JSCC JKBクラス」で上位入賞! を視野に入れていましたが、メンバーの中で3位に転落…。さすが全国のミニッツマイスターが集うだけあって、自分の走りと見比べて改善点や良い所を見つけることができました。緊張で手が震えながらミニッツを心底楽しんでいる自分…夢中になれる素晴らしいツールに出会えた感じです。またJKBクラスは、女性やファミリーにも受け入れられるイベントになっていると感じました。京商さん…「レディースクラス」の日本一決定戦もぜひ企画してください!
萩原紀子
「会場が、日産グローバル本社ギャラリーとあって、懐かしの240Zで参戦しました。結果は、総合順位ではまだまだでしたが、JKBのなかでは1位! 表彰台に立てた嬉しさ…正直泣きそうでした。コースをみたときは、難しそうだな〜と不安でしたが、スピードを出すことよりも、ぶつからずにコースを走ることを目標に走りました。Cメインの決勝レースでは前回よりも女性が多く、かなり速い方が多かったのですが自分らしい走りを目指しました。勝ち残りはできませんでしたが、ベストラップを更新には満足です。少しですが自信もつきましたので、さらに上位に食い込めるよう練習を継続したいと思います」
ユイカ
「<JSCC JKBクラス>で上位進出、出来れば優勝も・・・って思って臨みましたが、いろいろな要因が重なり、満足する結果が出ませんでした。ちょっと悔しいですね。
たくさん練習しましたが、やればやるほどミニッツは奥が深いなぁと感じました。
今回は全国大会に勝ち上がった来た皆さんの熱気にも触れることが出来てよかったです。皆さんの走り、とっても勉強になりました。
JKB女子RCクラブの1年目の活動を応援して頂きありがとうございます。
」
塚本奈々美
「実は…「ミニッツカップファイル=JSCC JKBクラス」のためにコソ練して準備をしてきました。今回は日ごろ、私の実車でのレースを応援いただいている方々も一緒に練習、参戦してくれました。また、各地のミニッツサーキットで練習していくなかで、たくさんのエキスパートの方々に“ミニッツ仲間”として熱心なアドバイスをいただき、とても嬉しかったですね。特に地元、山梨のみなさまにはセッティングから練習場のバックアップまで本当に厚くサポートをいただきました。大会当日は、生憎の大雪で山梨の仲間たちは残念ながら欠場となりましたが、皆さんのサポートに応えようと精一杯に頑張りました。ガレージ・ヒロさんとのコラボで製作された、ミニッツの出来映えはいかがでした? 初レースだったのですが、実車とは違った雰囲気に緊張の連続です…実車ではヘルメットを被り、クルマのなかで集中するのですが、ファイナルの会場では体にダイレクトに伝わる周り空気から、肩に力が入り過ぎて思うように手先を動かすことができませんでした。
でも、私自身の戦績よりも、ミニッツファイナルでJKBの名前を冠したレースを開催いただけたこと…そのなかでJKB女子RCクラブメンバーがミニッツを愛するみなさんに仲間として受け入れていただけたことが実感できました。すごく充実感と幸せに包まれた大会となりました…参加した選手のみなさんをはじめ、京商のスタッフの方々、本当にありがとうございます」