去る10/19より10/21まで三重県松阪市:RC LAND 23サーキットにて「JMRCA 2012 1/8 エンジンオフロードカー全日本選手権」が行われました。今大会は全国の地区予選から選抜となる計80の参加となり、 日本一を目指し初日から白熱したレースが展開されました。
<大会初日>
先日の台風通過により晴天に恵まれたが風が強かった今大会初日。集合写真、ドライバーズミーティングの終了後、練習走行と予選2ウンドが実施され、朝9時30分より各ヒート10分間の練習走行がスタート。練習走行では仮組合せの各ヒート10分間走行の中で、一周のベストラップタイムを計測します。※そのベストラップの結果を元に午後から行われる予選の組分けが決まります。
練習走行では40秒前半台へと入れ込んだチーム・京商インターナショナルの河本篤志選手と、セカンドタイムは、本年度京商マスターズエキスパートクラス・インビテーションクラスの両クラス優勝した高城航選手が続き、4番手タイムは同じくチーム・京商インターナショナルの田中和哉選手が入りました。
<予選開始>予選1ラウンドは定刻から15分遅れの12時45分から開始となり、強い風が吹き付ける中、ジャンプセクションが多い今回の開催場所RCLAND23サーキットでは、風の影響によるトリッキーな挙動制御と操縦の際に巻き起こる、細かな砂埃に苦悩する選手も多い中、ヒートは順調に進行されていく。
今回コントロールタイヤとして、指定された「AKAインパクト」が、多くの選手に選択されていた。
また、コースの砂埃が各駆動系を激しく消耗させ、メンテンナンスが重要となった。
地方からの遠征では難しいコースレイアウトに多くの選手が苦戦を強いられる中、第1ラウンド制したのは事前練習より好調の河本篤志選手だった。
第2ラウンドではコースのグリップも安定し、レースも序所にペースがあがり各選手のベストラップも更新されていく。
最終ヒートでは田中和哉選手が1ラウンド目を制した河本篤志選手と接戦となりながらも、安定した走りで2ラウンド目を制した。2番手には1ラウンド目でTOPタイムをマークした河本篤志選手となった。
翌日の大会2日目に行われる予定の残り3ラウンドの結果によって、シード選手2名が決まる。
TOP集団のタイムも僅差の為、目が離せないポイント争いとなる。
予選3〜5ラウンドの結果次第だが、他京商ワークスも上位に食込んで頑張って頂きたい。
<大会2日目>大会初日に結果を元に再組合せが行われ、朝一番では5分間の練習走行が行われた。
昨日とはうってかわり、2日目は穏やかな天候。受付時間の朝8時には送信機回収と共に、最終日に行われるグランドファイナルのマーシャル決めの“くじ引き”が行われた。
大会初日不参加だった選手も含め、全選手がそろっての練習走行が予定通り開始。
本日予定している予選残り3ラウンドに向け最終調整に各選手余念がなかった。
5分間の練習走行では唯一39秒台でLAPした田中和哉選手。昨日の結果暫定2番手のポジションですが調子の良さが伺えた。
多くのサポーターが見守る3ラウンド目。
ヒートを重ねるごとに路面も落ち着きだし、各選手ともベストラップを更新する。ゼッケン1番をつけて迎える最終ヒートの河本選手に期待を寄せつつも、カーゼッケン2番の田中和哉選手。チーム 京商インターナショナルドライバー二人が、1番と2番のカーゼッケンを装着し、3ラウンド目を迎える。
スタートして中盤に河本選手のミスがあり、レースが展開。安定のあるドライビングコントロールで見事田中和哉選手が昨日の2ラウンド目に続き、3ラウンド目も制し、TQ獲得に大手となった。
注目となる第4ラウンド。このままの調子で田中和哉選手のTQが確定するかが気になる大事なヒート。
また3ラウンド目を終了している時点で暫定2番手の河本篤志選手が4ラウンド目を押さえ、TQ確定を最終ラウンドへと引き伸ばすのか選手サポーターまた各選手の注目が大きな4ラウンド目。
レースが始まって早々、本年度京商マスターズの覇者。総合3番手に居た高城 航選手が浮上しレースをリード。マスターズインビテーションクラスの走りとも思える、繊細でなお豪快な走りでポイントリーダーの田中和哉選手との差をわずか0.13秒差で逃げ切り、4ラウンド目を制した。このラウンドを2位でゴールした田中和哉選手は、このあと行われる最終ラウンドで有効ポイント争いが仮に同点となったとしても、最終判断のベストポイント時のベストラップが唯一39秒台で走行をしており、4ラウンド目にして結果TQの獲得が確定。この時点で、本年度JMRCA全日本選手権においてインファーノMP9がTQを獲得した。
またこの予選4ラウンドの結果により2位の有効総合ポイントが同点となり、さらにシード枠を決めるポイント争いは、5ラウンド目に持ち越しとなり更なる激戦となった。
4ラウンド終了した時点では、ポイントの上位3位にインファーノMP9 TKI 3が独占となる。
大会2日目予選最終の第5ラウンドでは、京商マスターズの覇者の高城 航選手・河本篤志選手のポイント争いで、ここを制するとシード権が確定となる一番のラウンド。
高城 航選手は後半のラウンドで車も仕上がり、今回のラウンドで暫定2位の河本篤志選手の前でゴールをすると、全日本選手権において、初のグランドファイナルシード獲得となる。
そして注目のレース最終ヒートが始まった。
常にトップを脅かす熱い走りで観客を沸かす高城 航選手。スタート直後計測ライン手前で挙動が乱れたが、パワーとテクニックで転倒を回避し1周目を通過。2番手スタートの田中和哉選手がレースをリードする展開。5分間の予選と限られた時間の中、驚異の集中力とアグレッシブな走りで接戦なレースを展開する。河本篤志選手も同様レース中にはTOPコールを受け、誰が本当にこのヒート、「第5ラウンド」を制するのか判らない緊迫した中のレースとなった。
最終的に5ラウンド目を制したのは田中和哉選手。そして気になる2番手には高城 航選手。
3番手には河本篤志選手が入り、ラウンド3つを制した田中和哉選手が1stグリッドを獲得。
有効ポイントも1点差で、2ndグリッドには高城 航選手となる。
この時点でグランドファイナルへの切符2枚をインファーノMP9が決めた。
明日のセミファイナル、そしてグランドファイナルにはワークスドライバー含め京商ユーザー達の活躍に期待された。
<大会最終日>グランドファイナル進出車は京商6台がとなり、決勝1時間のレースを迎える事となった。
レーススタート直後、3番手からスタートした河本篤志選手がラインを外し、最下位まで落ちてしまう。また、初シードとなった高城選手も中盤からのレースとなった。
その中、後方より5番グリッドからスタートを切ったチーム京商ジャパン最年少の木村拓也選手大きく順位を上げ、2番手に浮上。スタートしてレースは田中・木村・無限精機の大塚選手でレースが開始。木村選手はついに3周目にポールポジションからスタートの田中和哉選手を抑えTOPに躍り出た。
関東近郊ではこの時期なかなか味わえないダート感がある今回の全日本選手権会場。
1回目の給油ではピットレーンを踏み外してしまったが、2位とのアドバンテージを有効に木村選手がトップで復帰。しかし10分過ぎにはジャンプ着地の際木村選手のミスによりトップが入れ替わり、田中和哉選手がレースをリード。2位となった木村選手とは均衡の争いとなる。
周回重ねる毎に連れ3位以降順位がめまぐるしく変動しながらレースが進むみ、田中選手・木村選手・河本周選手で中盤へと迎える。
各選手の状況を把握しながら、給油のタイミングを臨機応変に変更。トップを走行している田中和哉選手は2位以下を引き離しにかかり、30分経過した時点で2位との差を20秒近く広げながら、8番手までもラップする安定した走り。3回目の給油タイミングの時点では、スタートでミスがあった河本篤志選手が4番手まで浮上してきた。数多い戦歴をもつインターナショナルドライバーの意地とプライドを見せる河本篤志選手。激しい猛チャージで底力を魅せつけた。
田中和哉選手は終始安定した一人旅のレースで進行。2番手争いは激しさも増し、木村拓也選手・河本周選手。4番手走行の河本篤志選手も2番手争いに加わりレース上位陣のデットヒートを展開。
6回目の給油タイミングで2番となった河本篤志選手だったが、トップを走行の同じくチーム京商インターナショナルドライバー田中和哉選手を追いかけ更なる駆け引きに出たが、その駆け引きは無常にも計測ライン5m手前で無念のガス欠。一気に順位を落としてしまった。
レースも終盤まで縺れ込んだ2位3位争い。1回のミスでポジションが変わる接近戦であったが2位走行の木村選手が残り2分で痛恨のミス。2位には河本周選手。3位に木村拓也選手となり、そのままチェッカーを受ける。
今回のレースにおいてチーム京商インターナショナルドライバーの田中和哉選手は圧倒的な力を魅せ1/8GP オフロード全日本選手権2度目の優勝を成し遂げた。
優 勝 | 田中和哉 | 京商 MP9 TKI3 |
2 位 | 河本 周 | 京商 MP9 TKI3 |
3 位 | 木村拓也 | 京商 MP9 TKI3 |
4 位 | 大阪賢治 | 無限 |
5 位 | 高城 航 | 京商 MP9 TKI3 |
6 位 | 河本篤志 | 京商 MP9 TKI3 |
7 位 | 大塚由雄 | 無限 |
8 位 | 小林英樹 | 京商 MP9 TKI3 |
9 位 | 安宍祐一 | 無限 |
10 位 | 加藤隆史 | 無限 |