The 6th KYOSHO WORLD CUP in FRANCE


ピュアテンの咆哮に、フランスの大地が震えた。
世界の強豪による熱戦を制したチームは・・・。

■ 2006年6月30日〜7月2日   フランスRIS-ORANGIS TOWN 「MRTEサーキット」

新たなクラスが追加!2クラスで開催!

6回目を迎えた今回の京商ワールドカップの舞台となったのは、芸術の都フランス。だがこの国は意外にもR/Cカーレースが盛んな事でも知られている国なのです。その首都パリの中心からわずか車で40分ほどの街、RIS ORANGIS TOWNにある「MRTEサーキット」で、熱いドラマは繰り広げられました。 今大会には世界22カ国から44チーム88選手が集合。従来通りのチームで戦う「KWCクラス」(FW-05TまたはFW-05S等ラバータイヤ仕様、エンジンはGXR15)に加え、今回は個人戦の「エキジビション クラス」(スポンジタイヤ仕様、エンジンはオープン)が新たに追加され、こちらには47選手が参加。全体では前回のドバイ大会を上回る選手たちで頂点を争う事になりました。 注目の日本チームは、国内で行われているKYOSHO CUPの2004年、2005年それぞれの優勝チームが「JAPAN A」、「JAPAN B」として参加。 レースは4回のうちベストヒートで争われる予選を戦い、その上位7チームがAファイナルにシードされ、シードを逃したチームで1/64〜1/2まで6回のファイナルを競い合うというシステム。各ファイナルとも上位3選手が次のファイナルに上がれる今まで同様の方式です。例え予選で好結果が残せなくとも、頑張り次第で勝ち登ってゆけるという、2年に1度の晴れ舞台を存分に走り、思い残す事のないレースが楽しめる方式です。

会期中を通して快晴が続き、まさにフレンチブルーと呼べる空が、射るような直射日光を注いできました。選手にとっては暑さとの戦いという、予期せぬ強敵が出現した感じです。練習日から予選日、そして決勝と日を追うごとに暑さは増し、選手やスタッフの肌がみるみる黒くなっていきます。まるで熱帯の国でのレースのようです。しかも驚きなのが日照時間の長さ。朝5時すぎからの日差しは、夜10時を過ぎてもレースが出来るほどの明るさなのです。お日様を基準にしていると、絶対に睡眠不足からは逃れられなくなってしまう事でしょう。

会場となったMRTEサーキットの正式名称はMINI RACING TEAM ESSONNE、1978年設立の歴史あるフランス屈指の名門R/Cサーキットです。30人の仲間で始まったクラブも現在の会員数は250名を超え、週末には大勢のクラブ員たちが家族連れでR/Cを楽しんでいます。またサーキットの敷地内にはキャンピングカーも止められるキャンプサイトや駐車場があり、オーブン・大型冷蔵庫・調理場をはじめとした器具まで揃ったクラブハウスも完備と、うらやましい限り。今回のコース管理をはじめ食事等のサポートは、このMRTEクラブ員の献身的なボランティアにより、実に快適なレースを行う事が出来ました。この場を借りてお礼申し上げます。

期待が集まった日本チーム!

開会の挨拶もそこそこに、いよいよ熱戦の火蓋は切って落とされました。まずはボディが美しいうちに、コンクール・ド・エレガンスの選出です。受賞はドイツBチームとなりました。来賓やスタッフの女性のみなさんによる選定ということで、女性のハートをつかめるデザインが鍵。次回参戦予定チームは、ぜひこの点をお忘れなく。

 開会挨拶(左から)
 FDL 社長 Mr. Gerard Caruana
 RIS ORANGIS TOWNスポーツ担当Mr.BALZANO
 京商株式会社 社長 鈴木正之
コンクール・ド・エレガンス
獲得 マシン。

そして第一日目の予選が出走開始。サーキットにピュアテン達の咆哮が木霊し、いやが上にも熱気があふれてきます。予選の結果、日本チームが1位と5位に入り、Aファイナルのシードを両チームともに獲得。その後の展開に期待がふくらむ内容となりました。


かつてない盛り上がりにつつまれた今大会!

予選のあとは好例のウェルカムパーティーが華々しく開催されました。世界の強豪達も、本場のワインと日本の発明品「KARAOKE」で、リラックスムード。明日から始まる緊張に満ちた時間を、せめて今だけは忘れていようとするかのように、大いに盛り上がっています。そしてワインに酔った頃、夜も大分更けたはずだとふと窓の外を見ると、なんとまだ青空が広がっています。その時、この環境が勝利のポイントとなりそうだと予感。慣れた欧州勢が当然有利だろうが、その他の地域の代表もこの環境変化にいかに調子を維持できるかが勝利の分かれ目になるだろうと思いつつ、楽しいイベントは深夜まで続きました。

折しもお隣のドイツで開かれているサッカーワールドカップにおいて、フランスがブラジルを1-0で下したという朗報がパーティーの最中に飛び込み、会場は一層盛り上がりました。会場の外でも、市内では夜中まで車のクラクションが鳴り響き、一晩中勝利の余韻に浸っている様子です。そんなフランス全体が熱くなっている中で、決勝の時が迫ってきました。今までの京商ワールドカップにはなかった体験です。

波乱にとんだ展開!優勝は・・・?!

そして迎えた決勝日。下馬評の高かったチームが思いがけない敗退を喫し、ノーマークだった国が上位に食い込むなど、京商ワールドカップらしい波乱に富んだ展開が続きました。
そんな中、注目の日本チームは健闘するものの最終結果は7位と10位。予選結果からの期待が大きかっただけに残念な結果ではあるものの、10位以内に入賞している事は大いに称えられるべき。その戦いぶりは他の参加国に強烈なインパクトを与え、レース後もたくさんの選手やギャラリーからサインをねだられていました。
熱戦の結果は、KWCクラスはドイツDチームが獲得。2位スイスA、そしてホンコンAが3位入賞を果たし、アジア勢を喜ばせてくれる結果となりました。

今回初開催となったエキジビションクラスでは見事地元フランスが優勝!さらに3位にも入賞するなど、地元開催に華を添える結果を叩き出し、勝利の美酒に酔いしれていました。2位にはお隣のイタリアが入賞と、やはりヨーロッパ勢の強さを存分に発揮した大会だったと総括できそうです。

今回も様々なドラマを残した京商ワールドカップ。次回の参戦を目指して、今度はアナタのチームが頑張る時がやって来ました。大会出場への第一歩となる京商カップに、ぜひ参戦してください!