2006 KYOSHO MASTERS in JAPAN


現世界チャンピオンの参戦に、長野は熱気に包まれた! 
全バギーファン夢の祭典は、今年も大いなる盛り上がりを見せた!

■ 10月28日(土)/29日(日)   なべや飯山オフロードサーキット(長野県飯山市飯山国際スキー場跡地)

日本開催3度目を迎えた京商マスターズ

 1999年にフランスで始まった「京商マスターズ」。インファーノによる1/8バギーの夢の祭典として、ヨーロッパで人気のイベントが、今年も日本で開催されました 。日本開催3回目となる今回のステージは、長野県飯山市の「なべや飯山オフロードサーキット」。スキーのメッカとして、風光明媚な景観も人気の斑尾(まだらお)高原にある常設コースは、豪快なジャンプスポットが多数配された、スリリングでワイドなレイアウト。そして山中に設営されたコースならではのマッディな地質は、開催期間中乾燥した晴天に恵まれたにもかかわらず、適度な湿度を維持し、高いグリップを発揮してくれました。 そんな抜群のロケーションに世界のトップクラスのドライバーが勢揃い。しかも今回はつい先頃IFMAR1/8オフロード世界選手権において新世界チャンピオンになったばかりのマーク・パビダス選手が参戦。会場のムードは否が応でも盛り上がります。というのも京商マスターズは世界トップドライバーと一般選手とがコミュニケートできる数少ない場。エントリーした選手、観戦に訪れたファンの誰もが、マーク・パビダス選手をはじめとしたトップワークスドライバー達とのまたとないコンタクトに、胸躍らせているからです。世界に名だたる“インファーノ使い”達の技術を吸収するために、ワークスチームの選手達との友好を深める場面が、会場の様々な場所で見受けられました。

初日は3ラウンドの予選。そしてお楽しみのパーティー!


 今回も一般選手のスポーツクラス、エキスパートクラスに加え、世界のトップドライバー達が夢の競演を行うインビテーションクラスの3クラス。スポーツクラスに24名、エキスパートクラスに17名、そして京商ワークスドライバーによるインビテーションクラスに14名(インターナショナル9名、ジャパン5名)が集いました。
 予選は各クラス共にスタッガー方式で行われ、ピットロードから順次スタート。5分間の周回トライアルを競います。各クラス共に3ラウンドをこなし、翌日に4回目を行い、その結果で1/4ファイナル、1/2ファイナル、最後にグランドファイナル(決勝)へと駒を進めるスケジュールです。常設コースならではの安定感で、全ドライバー共に早々にコースの特徴を把握した様子。セッティングの方向性をつかみやすいのか、全員がラウンドを重ねるたびに順当にラップ数、ラップタイムを延ばしてゆくのが印象深い展開でした。

また昼休みには世界的ブームとなっているトラギーやミニインファーノ09といった話題の京商製品が、金井選手らトップドライバーの手でデモ走行を行いました。
 そして予選終了後は宿泊地の斑尾高原ホテルにて恒例のウエルカムパーティーがスタート。コースとはまた違う国際交流に、和気あいあいの楽しいひとときが過ぎてゆきます。豪華賞品が当たる抽選会も行われ、一気に会場はヒートアップ。今回はプロペインターの高嶋氏がオリジナルカラーリングボディを大会開催中に仕上げてくれるという目玉の景品も用意され、大人気でした。次回開催時も同様のお楽しみが用意されます。ぜひご参加ください。


TV局も取材する中、手に汗握るドラマチックな展開。

 2日目も晴天に恵まれ、コースでは前夜のパーティの熱気の名残のように、一般選手がインビテーションクラスの選手とのコミュニケーションを楽しむ姿がいたる所で見受けられます。この独特のムードは京商マスターズならではのものです。
 また12月7日から放映開始となるBSフジの番組「RCスタイル」の撮影隊がカメラを回しており、選手の興奮はさらに高まります。レース開始に先だって、この番組のディレクターがコンクールドエレガンスに輝くマシンをチョイス。この様子も含め、放映が楽しみです。


 4回目の予選が終了し、1/4、1/2ファイナルに続き、いよいよグランドファイナルの時が来ました。スポーツクラス、エキスパートクラス共に20分間のレースで雌雄を決します。スタート直後〜中盤にかけては、予選での好成績がそのまま反映されるような順位で進行。ゴール間際まで接戦を演じるという、まさに手に汗握る展開にはらはらのし通しです。結果、スポーツクラスでは縄間英治選手が、エキスパートクラスでは京商マスターズ2勝目となる大野淳弘選手が競り勝ち、鮮やかな優勝を果たしました。

スポーツクラス優勝
縄間英治 選手

エキスパートクラス優勝
大野敦弘 選手

 そしていよいよインビテーションクラスの40分間のグランドファイナルが始まります。エキスパートクラスも十分に速いのですが、世界のトップの実力は凄まじく、エキスパートクラス上位をラップタイムで1周5秒近く、そして予選5分間で1周ラップしてしまうほどの実力の違いを見せてくれます。
 スタート直後、金井祐一選手がトップに立ち、中盤前まで維持しますが、上位にピタリと付けていた、予選トップの田中和哉選手がトップに。今回、予選1位で通過した田中選手の速さが際立ち、インターナショナルメンバーを驚かせ、この時点で彼の初優勝が不思議ではない展開でした。ところが河本選手と金井選手がじりじりと迫り、田中選手を抜き去ります。この二人のバトルに田中選手、小林英樹選手が加わり、まさにいぶし銀の速さとアグレッブな新鋭の走りの戦いが会場を盛り上げます。久々の日本選手同士のバトルです。海外勢はラウル・ペリス選手、ダニエル・レカード選手が食い込んできて、レース終盤初期には、混沌とした様相を見せ始めました。期待された新世界チャンピオンのマーク・パビダス選手も堅実な走りを見せていましたが、中盤にフロントサスを破損し、リタイヤとなってしまいました。レースは我慢と緊張を維持し続けた金井、河本両選手が、わずかコンマ数秒の差でラップを重ね、河本選手がトップを走るも、終盤に入って間もなく金井選手がトップへ。その後観客も気を抜けない展開が連続しましたが、金井選手が逃げ切り、京商マスターズ初優勝を飾りました。2位は0.7秒差で河本選手、3位に1周近くの差でラウル・ペリス選手が入賞しました。
 来年も京商マスターズinジャパンは開催を予定しています。マスターズならではの走り応え&見応え満点のレース展開と、世界のトップドライバーとコミュニケートできるまたとないチャンスをつかんでください。京商マスターズは、アナタの参戦、観戦を心よりお待ちしています。


インビテーションクラス優勝
金井祐一 選手