KYOSHO TROPHY

KYOSHO TROPHY 2014 FINAL CHAMPIONSHIP
第21回 KYOSHO TROPHY
2014 ファイナルチャンピオンシップ レポート
on 2015.4.4()5() at 神奈川県横浜市・横浜赤レンガ倉庫『イベント広場』特設会場

 2014年度で21回目を迎えた『KYOSHO TROPHY 2014ファイナルチャンピオンシップ』。北日本/関東A/関東B/中京/関西/中国/九州の全国7会場で開催されたオフィシャルレースとKYOSHO TROPHYチャレンジの上位入賞選手が一堂に集結し、DRX GP/ピュアテンGPシリアス/SPADA 09L/DRX VE/EPツーリング/Plazma Lm/EPミニの全7カテゴリーで”日本一”を決める激しい戦いが2日間にわたって繰り広げられた。  そんな熱き戦いの舞台となったのは第16回大会以来、5年ぶりの開催となった横浜赤レンガ倉庫内の特設サーキット。普段から走り慣れているアスファルト路面とは大きく異なる、バンピーでかつグリップが低めのタイル路面をどう攻略するかがレースの勝敗のカギを握ったが、各カテゴリーの決勝レースが予定されていた大会2日目は、降雨により残念ながらEPカテゴリーの4クラスがすべてキャンセルとなり、GPカテゴリーのみの開催に。ただでさえセッティングを出すのが難しいタイル路面にウェットの条件が重なり、まるで氷の上を走っているかのような超スリッピーな環境下でのレースとなったが、そんな悪条件をものともしない各選手の熱い走りは他の参加選手はもちろん、買い物や観光で赤レンガ倉庫を訪れていた普段R/Cカーとは縁遠い一般ギャラリーの視線をも釘付けにしていた。


レースリポート
ピュアテンGPシリアスクラス(チーム戦)
怒涛の追い上げをみせたTeam HONDAが
残り1分30秒で見事な逆転劇を演じる!


 23チームがエントリーしたピュアテンGPシリアスクラスの決勝Aメインは、前日に行われた予選の上位7チームに下位メインを勝ち上がってきた3チームを加えた10チームで争われた。25分間の決勝Aメインのオープニングラップを制したのは、ポールポジションからスタートした秋ヶ瀬倶楽部C。これにBメインから勝ち上がり、9番グリッドからロケットスタートを決めたTeam HONDAが続く。しばらくは両チームによるトップ争いが展開されたが、スタートの勢いをそのままにTeam HONDAが一気にトップへ。しかし、今度はCメインから勝ち上がってきた8番グリッドスタートのKSGがTeam HONDAに襲いかかり、レースが残り7分となったところでKSGがトップに浮上。その後、いったんは2位以下をラップ遅れにしたKSGだったが、Team HONDAが1周1秒のペースでKSGとの差を縮める怒涛の追い上げをみせ、レースはいよいよ終盤へ。そして……レースが残り1分30秒となったところで、Team HONDAがKSGをパスして再びトップに! そこから、さらにペースを上げてリードを広げたTeam HONDAが見事な逆転劇で優勝を飾った。


Pos.
Driver
Lap
Total Time
1TeamHONDA75L25'05.158"
2KSG75L25'15.988"
3石岡商店71L25'04.659"
4ひらいし2001R70L25'02.293"
5いすゞ自動車A70L25'06.485"
6秋ヶ瀬倶楽部C70L25'17.730"
7武空調サービス63L25'22.402"
8MAKINOR&D62L25'24.890"
9BMハラダ・J-Free58L25'20.861"
10東田鉄工R52L25'04.123"

■決勝レースのデータはこちら(PDF) ■レース総合のデータはこちら(PDF)
DRX GPクラス(チーム戦)
他を寄せつけない安定した走りを披露した
Team Sky Wが前回大会の雪辱を果たす


 23チームがエントリーしたDRX GPクラスも、予選上位7チームに下位メインを勝ち上がってきた3チームを加えた10チームで決勝Aメインが行われた。Cメイン、Bメインとレースが進むにつれて徐々に路面グリップが上がってきたかに思えたが、決勝Aメインではライン上にオイルがのってかなりスリッピーな状況となり、各チームともマシンのコントロールに四苦八苦……。そんななか、レースをリードしたのは5番グリッドからスタートしたTeam Sky Wだった。他のチームが19秒台〜20秒台で周回を重ねるなか、レース序盤から18秒台のラップタイムを連発。路面状況がさらに悪化した後半こそ若干ペースを落としたものの、それでも他のチームよりハイペースで走行を重ねて2位のMAKINO R&D Aに2ラップの差をつけてトップゴール! 前回大会で3位に終わった雪辱を果たした。


Pos.
Driver
Lap
Total Time
1TeamSkyW74L25'10.542"
2MAKINOR&DA72L25'20.919"
3ぐりーんぐらすR71L25'07.518"
4フジモデルRチーム70L25'03.129"
5フジモデルKチーム68L25'09.247"
6MAKINOR&D-IMT66L25'18.022"
7WILDBEASTR65L25'04.952"
8酒蔵いつものところ63L 25'13.271"
9ひらいし2001S61L25'03.966"
10美和工業所56L25'10.952"

■決勝レースのデータはこちら(PDF) ■レース総合のデータはこちら(PDF)
SPADA 09Lクラス(個人戦)
ウェット路面とは思えない抜群の安定感と
他を圧倒する速さを披露した標選手が独走


 8名のエントリーとなった個人戦のSPADA 09Lクラスは、前回大会の同クラスで優勝こそ逃したものの僅差の2位表彰台を獲得している標選手が、予選でトップタイムをマーク。この強豪選手を予選2番手につけた鈴木選手や予選3番手につけた纐纈選手が捕らえられるかどうかに注目が集まったが、15分間で争われた決勝Aメインがスタートすると……レースは完全に標選手の独壇場となった。ポールポジションから好スタートをきってトップに立った標選手は、レース序盤から他を圧倒する速さを披露。レース中のベストラップも参加選手中唯一となる18秒台をたたき出して、2番手以降の選手との差をぐんぐんと広げていく。その後も標選手の走りはいっさい乱れることなく、終わってみれば2位に入った高橋選手に4ラップもの大差をつける独走でポール・トゥ・ウィンを飾った。


Pos.
Driver
Lap
Total Time
1標  憲一45L15'07.847"
2高橋 大助41L15'10.246"
3纐纈 敏昭40L15'17.678"
4相嶋 信一40L15'18.301"
5山西 将人39L15'09.020"
6市村 佳代子36L15'21.747"
7鈴木 義昭34L15'13.226"
8薄井 一重34L15'24.836"

■決勝レースのデータはこちら(PDF) ■レース総合のデータはこちら(PDF)
DRX VEクラス/EPツーリングクラス/Plazma Lmクラス/EPミニクラス
大会2日目に見舞われた無情の雨で
電動4クラスは予選結果が最終順位に


 大会2日目に予定されていた電動カテゴリー4クラスの決勝は、降雨により残念ながらすべてのレースがキャンセルに。大会初日に行われた2ラウンドの予選結果が最終的な順位として採用され、15名がエントリーしたDRX VEクラスは鈴木選手、14名がエントリーしたEPツーリングクラスは大橋選手、25名がエントリーしたPlazma Lmクラスは黒田選手、17名がエントリーしたEPミニクラスは木下選手がそれぞれ優勝を獲得した。


DRX VEクラス
Pos.
Driver
Lap
Total Time
1鈴木 厚紀21L5'07.505"
2美和 俊光20L5'05.205"
3中島  徹20L5'06.711"
4堀江  耐20L5'07.758"
5古川 将史20L5'09.618"
6小室 雅彦20L5'10.649"
7小林 久夫20L5'12.613"
8影山  貴19L5'01.593"
9瀬崎 恭一19L5'01.923"
10真柳 公一19L5'07.067"

■決勝レースのデータはこちら(PDF) ■レース総合のデータはこちら(PDF)

EPツーリングクラス
Pos.
Driver
Lap
Total Time
1大橋 正俊22L5'10.274"
2渡辺 美樹雄21L5'11.903"
3野田 憲一21L5'12.004"
4秋山 博志21L5'13.539"
5児玉 修一20L5'04.873"
6今西 昭生20L5'05.616"
7山西 晴之20L5'07.964"
8渡辺 聖司20L5'11.008"
9幸  重行19L5'00.675"
10小野澤  晃19L5'01.889"

■決勝レースのデータはこちら(PDF) ■レース総合のデータはこちら(PDF)

Plazma Lmクラス
Pos.
Driver
Lap
Total Time
1黒田 尚希23L5'11.784"
2吉田 健二22L5'10.135"
3中里 嘉宏22L5'13.407"
4小坂  満22L5'14.888"
5穴見 賢一21L5'02.301"
6小原 直徳21L5'06.289"
7木下 啓治21L5'07.330"
8荒川  努21L5'08.301"
9松本 敏幸21L5'12.109"
10池野  良21L5'14.446"

■決勝レースのデータはこちら(PDF) ■レース総合のデータはこちら(PDF)

EPミニクラス
Pos.
Driver
Lap
Total Time
1木下 政勝21L5'10.997"
2谷井 信夫21L5'13.744"
3佐々木 真人20L5'03.330"
4鈴木 里志20L5'06.864"
5高倉 真吾20L5'11.086"
6樋口 春樹20L5'14.156"
7北山 和正20L5'15.235"
8染谷 勇人19L5'05.873"
9丸山 泰佑19L5'08.814"
10北井 利幸19L5'12.853"

■決勝レースのデータはこちら(PDF) ■レース総合のデータはこちら(PDF)
Concours d'elegance

WILDBEAST R(DRX GPクラス)



同時開催のプレス対抗レースも大盛り上がり
2015年度に新設される EPバギー規定で白熱バトル!

 今大会では2015年の京商トロフィーで新設するEPバギークラスの規定に沿ったプレス対抗レースも併催。R/C専門誌をはじめとするホビー系媒体はもちろんのこと、実車系媒体や総合情報系媒体など全12媒体14選手が参戦し、その楽しさを大いにアピールした。
 決勝レースでは、一発勝負となったベストラップ方式の予選でトップタイムをマークしたグッズプレス・大竹選手がスタートでミス……。予選2位のRCワールド・キャメリン林選手が好スタートでトップに躍り出るも、後方から猛烈な追い上げをみせた週刊アスキー・アカザー選手がレース序盤でキャメリン林選手をパスしてトップを独走! その後も2位との差をぐんぐんと広げたアカザー選手がブッチギリと呼ぶに相応しい優勝を飾った。
 サンドマスター/Nexxt/AXXEの”EZシリーズ”や、EPバギークラスで参戦が認められている唯一の4WDモデルのダートホグといったレディセットに加え、走らせて楽しむことを前提に復刻したスコーピオン/ビートルの”ビンテージシリーズ”で争われるEPバギークラス。R/Cカーを始めたばかりの初心者はもちろん、『ジュニア』と『一般』のふたつの枠を設けて親子でも楽しめる内容となっているので、「もっと気軽に、かつ手軽にレースに出たい」という人は、このクラスでレースデビューしてみてはどうだろうか?


Pos.
Driver
Lap
Total Time
1週刊アスキー21L8'25.727"
2グッズプレス19L8'09.506"
3RCワールド19L8'10.291"
4モーターヘッド19L8'17.809"
5ラジコン技術18L8'03.649"
6KURUMAG18L8'04.784"
7driver18L8'22.585"
8GarageLife16L8'27.482"
9monoマガジン15L8'18.298"
10カー・マガジン15L8'29.396"
11monoマガジン14L8'24.619"
12RCマガジン13L8'16.045"
13デイトナ12L8'26.206"
14RCマガジン2L 52.788"

■決勝レースのデータはこちら(PDF)

RCマガジン(八重洲出版) 全身タイツでひと際注目を浴びたヤリクリさんと、R/C歴40年という大ベテランのイデ吉さんが参戦するも結果は12位と14位に……。
RCワールド(竢o版社 アグレッシブなドライビングで3位表彰台を獲得し、専門誌の面目を保ったキャメリン林さん。「チョ〜楽しかった」と大満足の様子。
Garage Life(ネコ・パブリッシング) AXXEで参戦の大渕さん。「本誌は”究極の自動車趣味”ともいえるガレージの実例を多数紹介しています」と自社媒体をアピール!
カー・マガジン(ネコ・パブリッシング) 季節の変わりめになるとR/Cがしたくなるという中本さん。「EPバギーがとてもおもしろそうだったので、参戦を決意しました」
グッズプレス(徳間書店) 「ミニッツでの”コソ練”の成果が出ればイイんですけど……」とは大竹さん。その甲斐あって予選1位、決勝2位の好成績を収めた。
KURUMAG(NEXCO中日本) 実車バギーレースを取材したばかりという石川さんが参戦。「実車バギーを手に入れるのが夢ですが、まずはR/Cで楽しみます!」
週刊アスキー(KADOKAWA) アカザーさんが見事に優勝を飾った週刊アスキーは4WDのダートホグをチョイス。「ミニッツはデカラジの練習にも最高ですよ!」
デイトナ(ネコパブリッシング) ”四駆好き”という言葉どおり、ダートホグを選択しての参戦となった及川さん。「R/Cは初心者ですが、優勝目指してがんばります」
driver(八重洲出版) 「R/C歴は20数年前の少年期、ミニッツ発売開始時、そして最近第3波が来ています」という兒嶋さんはサンドマスターで参戦。
monoマガジン(ワールドフォトプレス) 「いろんなR/C持ってます」というモノマガ男さんと「ミニッツでR/Cレースに目覚めました」というディーゼル岩本さんのふたりが参戦。
モーターヘッド(三栄書房) 「小学生時代にR/C経験アリ」という笠井さんがサンドマスターで参戦。なみいる強豪編集部を押さえての4位獲得はお見事です!
ラジコン技術(電波実験社) 「バイク、クルマ、レース、もちろんR/Cも大好き!」というTTMさん。花粉対策メガネも装備する万全の態勢で5位をゲット!

レース観戦以外でも楽しめる催し物がいっぱい!
最新モデルのスゴさに驚き、物欲を刺激する"京商市”に
財布の紐も思わず緩む!?

 京商トロフィーファイナルチャンピオンシップは、趣向を凝らした多数の催し物も魅力のひとつとなっている。なかでも、真っ先に来場者の視線を奪ったのが、2014年度SUPER GT GT300クラスのシリーズチャンピオンを獲得したGOODSMILE RACING&Team UKYOの『初音ミクZ4 2014』と、JKB女子RCクラブでおなじみの塚本奈々美さんが搭乗した2014年GAZOO86/BRZレースシリーズ参戦車両の『KYOSHO JKB86』。普段お目にかかれないド派手なカラーリングを施した実車レーシングカーの周りには多くの人が集結し、瞬く間に撮影スポットと化していた。また、R/C製品や京商EGG製品をとりそろえたお宝ジャンク市や協賛メーカー5社(双葉電子工業、小川精機、三和電子機器、近藤科学、ABCホビー)による最新アイテム展示や即売会、さらにはミニッツレーサーやスロットカー『カレラ』の無料体験コーナーも大盛況! そんな魅力的な催し物のなかで、もっとも来場者の注目を集めたのが、フランス・パロット社の『Bebop Drone』のデモフライトだった。機体に装備する1400万画素のカメラによる撮影映像が、コントローラーに装備したタブレットでリアルタイムに確認できるFPV(ファースト・パーソン・ビュー)機能に来場者の誰もが驚きを隠せず、現代のR/Cの進化をアピールする絶好の機会となった。このように、京商では普段R/C製品を目にしたことがない、手にしたことがない人に対して、R/C製品がより身近な存在となるような普及活動を今後も続けていきます。



協賛メーカー様