東野:
さすがですね。その通りです。電動に比較して10mm ほどホイールベースが伸びています。ボディもエンジンヘッドの位置と形状、高さに合わせて整えています。重量配分や電動とのパワー特性の差を走りに活かすべく変更した部分でもあります。
河本:
なるほど。トルクロッドもきちんと剛結されていますね。よくこのスペースに収めましたね、飾りではないのが凄いです。それに1G 状態で観察すると、各部のジオメトリーやアライメントがきちんとインファーノらしい基本セット状態になってるのに再び感激です。置いてある時のたたずまいからして1/8 と同等に感じられます。レーシングマシンの場合、セッティング受容度というか、いろいろといじった場合にそれを素直に受け入れるマシンかどうかが重要なんですが、そのためには基本姿勢にそれが現れていないといけない。このマシンはこんなに小さいのに、そのあたりもしっかりと織り込んである。いやはや凄いです。しかも、エンジンがシリオとは。
東野:
シリオエンジンであることが、インファーノらしい走りを引き出す上で欠かせないと考え、イタリアのスターモーター社に何度も出向きました。エンジンからクラッチベル、マニホールド、マフラーがスターモーター社が中心になって開発担当した部分です。テーマをキチンと決め、トータルに開発を進められたおかげで、胸を張れるものになったと自負しています。
河本:
後方排気でスライドキャブ、ヘッドに誇らしげにSIRIO の刻印とは泣かせます。とにかく見れば見るほど自然と頬が緩んできてしまいます。ただスロー絞りは省略されているみたいですが?
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東野:
エキスパートはもとより、ビギナーの方にも楽しんでいただける事を前提にしましたので、難易度の高い調整カ所は省略しました。ニードルセットだけで、上から下まで安定して回転を維持できますのでご安心ください。アイドリングもポロポロと不安なく維持しますし、そこから急激にスロットルを煽っても、ストールする事はありません。このあたりは重点的に煮詰めましたので、自信を持っている部分です。
河本:
確かにスロー絞りの調整はビギナーには難しい面がありますから、それがない分他のセッティングパートに専念できるという事でしょうか。とにかくエンジンをかけたくなってきたので始動してみましょう。
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